もっこうばら(黄・八重)/なにわいばら

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木香薔薇(八重黄色) もっこうばら

作出:原種・中国
樹形:半横張性つる(3M以上)
花期:極早咲・一季
花径:小輪

 

当庭では2.5M程度の杭に括りつけて、それ以上は御本人任せのキャスケード。
木香薔薇 もっこうばら モッコウバラ芍薬はレッドチャーム木香薔薇 もっこうばら モッコウバラ

木香薔薇 もっこうばら モッコウバラ

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【耐寒性について】

一般にモッコウバラは『丈夫で手間いらず。しかも棘ナシ』なんでしょうが、【ティストウの庭】のあるこの地域では、モッコウバラの耐寒性がギリギリみたいなんです。ギリギリ。だから『絶対に冬越し出来ない!』って訳じゃない。場所によってはフツーに大きく茂ってます。けれどイザ幼苗から地植えで育てるとなると、かなりてこずる可能性があります。
例えば行灯仕立てになった苗を買ってきて、ひと夏庭ですくすく育てたとしても、ひと冬越したら春には地上部がすべて冬枯れ。で、死んでしまったかと思いきや暖かくなってくると地際付近から新芽が出てくる。(但し旧枝咲きの品種だからその春は咲かない) それでも気を取り直して再び1年。ようやくシュートも長く伸びて次こそは!と思ってたら・・・また春に全滅してる。実際、『ちっとも咲かないから、もう引っこ抜いちゃった!』って仰る方がケッコー沢山いらっしゃいます。それでも我慢して我慢して数年育ててると、そのうち耐候性を得て地上部が死なない春を迎えられるのですが・・・
なのでとりあえず。 寒冷地でこの品種を植えつける際には、出来るだけ寒風に痛めつけられない日当たりの良い場所に。椿やベニカナメと同じ位の耐寒性と言えば、お心あたりがある方がいらっしゃるんじゃないかと。
・・・・それでも時々ヤらかしますけどねぇ~・・・『此処まで大きくなってるんだからもう大丈夫♪』なんてカンタンに安心するなかれ。数年に一度あるような大寒波が到来したその冬の終わりに。見上げる空から枝垂れ落ちていたような地上部が『ぜ、全滅!?』ってことも。(…まあ、この庭はこの地域でも特に寒風に吹き晒される悪環境にはあります。けど、それにしたってさ…)そんな訳なので、うちでは今でもこのコのことは完全に信用し切ってはいません(笑)。無事に咲いてくれると「ヤレヤレ。よかったよかった。ごくろうさま。」って、思います。木香薔薇 もっこうばら モッコウバラまぁそんな訳で年によって満開風景にはワリとムラがあります。↑はここ最近で一番よかった時。ですがこのあとすぐに雨が降って『また来年~!』 お隣の白いのはコデマリ。

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で、ついでなんでナニワイバラに関しても補記します。
ナニワイバラはモッコウバラより更に耐寒性が低く、当地で栽培して花が咲くかどうかはイチかバチか、でした。要するに秋までどんなに旺盛につるを伸ばしても、そのつるが冬を越えられるかどうかが5分5分、もしくはそれ以下ということ。旧枝咲なので折角誘引してもツル枝が冬越し出来なければその春はまったく咲かないか、極端に花数が少なくなる。
ものすごい棘に耐えて折角誘引してもそういう感じだったので、10年近く粘った末でとうとう諦めました。もちろん毎冬ツル枝を捌いて束ねて丁寧な冬囲いをすればいけたかもしれませんが、作業の大変さと開花期の満足度の割合を現実的に考えた結果・・・・それはなかなか厳しいと感じましたので。

・・・・花はとっても素敵なんですけどねぇ~(だからそれを言うなってば)ともかく暖地の方々が咲かせている画像を、PC画面のこっち側で指を咥えて眺めてる次第です(;^ω^)

 

 

追記;モッコウバラの耐寒性について

2021年春。ほーら言わんこっちゃない、やらかしました。

⇧5月  で、お話した通り、7月頃になって⇩ 
この後これらのシュートはヒョロヒョロ伸びて(⇧画像では明るく写していますが、実際は完全な日陰になってます)秋には1Mくらいになってました。
が。
2021年秋、撤収。
もちろん新しいシュートをこのまま育てて来春以降に望みを託す、っていう選択肢もありましたが(実際今までの何度かはそうして来ましたが)でもサ・・・・・次の冬が再び厳冬にならないって保証は何処にもない。仮に上手く育って2,3年後には先述のような素晴らしい満開風景が見られたとしても、きっと必ずいつかはこうしてフリダシに戻る。そういうこと考えたら・・・・
自分トコの風土と折り合いをつけられない品種は結局厳しい、って結論に至りました。20年近いお付き合いの末でしたが・・・ごめんね?そしてありがとう。本当に沢山のことを教えてもらいました。

ちなみに植栽場所の後任には景色の仕上がりイメージから《樹高3Mくらいの立ち性シュラブで、アンダーイエローの花&葉をもつもの》を希望したので、庭の外れで持て余されていた黄斑のタニウツギが抜擢されました。「他のバラを…」っていう選択肢は無かった。というのは、モッコウバラがかなり大型だったんでその足元を隠すためアナベルやら西洋アジサイを手前に配していたんです。それらが株元から樹高1M位までを完全な日陰にしている為、今更新しくバラ苗を植えつけるのは到底ムリと判断。既に大きく育ったツルバラを移植するならいけるかもしれませんが、すると今度は誘引と花殻摘みっていう絶対作業が絡んでくる。しかも並のツルバラでは花期以外は周辺景色が鬱蒼としてしまう危険性が出てくるので(その点モッコウバラは良かった。花期以外はしだれ柳風の姿だったので)だったらムリせず、通年それなりに美しい樹木のほうが、と思った訳です。