せいか 聖火

カテゴリー|

聖火 せいか

作出:1966年/鈴木省三氏
樹形:半横張性ブッシュ
花期:中咲・繰り返し
花径:大輪
交配 :Rose Gaujard × Crimson Glory
備考:名前の由来となったのは 1964年の東京オリンピック。

 

古花ですが名花。強くて、健やかで、美しくて。流行や嗜好がどーのこーの言ってても、結局基本の基本は揺るがない。そう感じさせてくれるバラ。
むかぁあ~し昔、うちにあった『北国のバラづくり(中畑勇氏著)』にこのバラの顔写真が載ってて、子供心に『なんて綺麗な・・・!』と穴が開く程眺めていた記憶があります。あの頃はまさか自分がバラ園の人(…笑)になるとは夢にも思ってなかったですけど・・・・でも、よくよく考えてみれば、幼い頃に根付かされた鮮烈な憧れがあったからこそ、今があるのかもしれないんですよね。
なので、うちが庭づくりの一番最初の段階で買ったバラのひとつでもあります。
こんな極寒の冬に吹きっ晒される庭に、しかもズブの素人の手によって植え付けられ、さらには痒いトコロを擽るような拙い世話を施されながら、よくぞこうして力強く生き抜き、毎年美しい花を咲かせてくれるものだと・・・・・・本物の名花とはこういうものかと知らされる思いです。
もちろん昨今の品種に比べれば耐病性には劣るでしょうし、時代に寄り添った品種は毎年発表され続けます。けれどこのバラは間違いなく、100年の知己を得ている品種かと。私は自分が生まれて初めて魅せられたバラがこのバラであったことを、今は誇りにすら思っています。背景はクレールマタン そういやこのコもこのコで私の初恋に近いんだよな(笑)。

 

【秋バラ】

いつでいつでも御一緒♪

っと、あーーー。それと【耐寒性について】ですが。
比較的古い時代のHTにしてはかなり丈夫で耐寒性もある品種だからこそ、前述の通りうちでも長らく生き延びてこられた訳なんですけれども、数年に一度あるような酷冬越えの春は流石に厳しい状態でした。
ただそうは言っても止むを得ない撤収判断を下すほどではなく、とりあえず御本人様にそのまま頑張って頂いた結果、秋にはどうにかこうにか⇧な感じに。庭主一同ホッと一息。
兎も角そういう感じでしたので、うちより極寒地域でこのバラを露地栽培なさるのなら冬囲いは必須かと思います。っていうかHTは全般そうだと思ったほうが間違いないかと。今春の庭のHT達の状態を見ていて、うすらぼんやりですけど、ピースの耐寒性ラインの瀬戸際がこの辺りなんじゃないかと思いましたので。そして現代のHTでピースの血を継いでない品種のほうが少ないんじゃないかとも思いますし。