一般に、宿根草ガーデンの植栽計画としてはここから始まるのかもしれません。
・草丈の低いものを手前に、高いものを奥にする
・宿根草の花期は比較的短いものが多いので、常に花咲く一年草を加えるとよい
・日照条件等それぞれが好む生育環境や、生育サイクルに留意する
・地上部だけではなく地下部においてもそれぞれの生育を阻害しないような組み合わせを
・・・・・う゛ぅ~~~~ん・・・・・でもちょっと待って?
これって混植栽培の組み合わせ方法としてはその通りだけど、『景色を描く』という目的に対してはちょっと。
特に後ろ2つは植栽植物個々に対する解像度がモノをいうってことなので、その上で組み合わせは無限大!みたいな感じでいきなり大海原に放り出されても途方に暮れるってゆーか・・・・
それで結局あれやこれやとトライ&エラーを繰り返し、はたと気付けば既に20年(…!)
ただただ自分好みの美しい景色を作りあげたい一心でド素人ガーデナーが庭で学んだ(学ばされた、のほうが近いかな…)あれこれが、前頁までのお話。1⃣境界 2⃣足元 3⃣地面・・・・要するにバサッと雑にまとめると、
何はともあれ3シーズンしっかり乗り切れる宿根草を主軸にする
基本的に私は、植えっ放しで冬越し出来るなら何でもかんでも植えてみたいヒト。
とはいえその何でもかんでもがすべて庭景色を作るために不可欠な存在かどうかはベツ。
なので【ティストウの庭】の主力部隊を務めるおもな宿根草群を前頁までで御紹介した訳です。もちろん紹介しきれなかったものも沢山ありますし、ましてやお住まいの地域や、庭と庭主の事情によって主力のラインナップは相当違ってくるでしょう。
私自身も未だ知らない新たな戦力を求めて、日々ホームセンターとネットショップを徘徊しておりまする(笑)。
もちろん緑としてはあんまりアテになんない方々だってそれなりに配慮とか工夫をすれば庭に取り入れることは出来ます。例えば個々の短所を補わせる組み合わせをして植栽エリア内で役割をリレーさせる手法とかもありますし。でもそれって実はかなり難易度高いんですよね。先述した解像度云々によって『短所を補いあう』に出来ればいいけど、逆に『短所』×『短所』となることも多々あるので。そしてそうなると庭主は常にハラハラと見守り続けなくてならないし、時にいっそ植え替えとかメンドクサイ手助けも必要となってくる。
だからまずは緑として信頼できる宿根草群を中心に。アテになんない方々(一年草&球根花も含む)はそこに遊び心を加える程度で。そういう組み合わせ方を基本にすると、『ラクで見栄えのいい庭』となっていきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、え? なってくよね? いくはずだよね??(←未だ確証がないらしい)
まあ、宿根草同士の組み合わせに関しては非常に奥が深くて私も未だ試行錯誤中なんですけれども、一応折角ですから実例をあげつつ、ちょっと解説していこっかなと。
もちろん植栽しようとしているエリアの日照条件に適った草花群がそもそもの選択肢。
その上で、1⃣境界 2⃣足元 3⃣地面 どこに植栽するとしても考え方の順序は⇩の感じ。
❶ 葉っぱの違いで組み合わせる
何と何を組み合わせるかを考える時、あるいは「ココの一区画を植栽でどう埋めようか?」と考える時、私が真っ先に、そして最も重要視しているのが、植物個々の葉っぱや株姿、時には葉色の違いを生かすこと。
株のサイズ感から始まって、丸葉、ギザ葉、剣葉、ツヤツヤ、ザラザラ、モフモフ、大きい小さい、深い緑、明るい緑、斑入りもあれば銅葉もある。もっと言えばブルべかイエベかにも私はかなりこだわる。和モノ同士とかヨーロッパ~小アジアとか原産地を揃えればわりとすんなりまとめられるけど、どうせ庭なんだからいろんな組み合わせを楽しんでみたいトコロもある。
そんなこんなで花色とか花期とかはワリと後回し。
いえ、後回しと言ってもどーでもいいってコトではなく、宿根草の花って、実は案外組み合わせを嫌わないんですよ。
観葉価値の高い宿根草あるいは山野草系の花々の多くはナチュラルな色味であることが殆ど。なので何と何を合わせても大概ちゃんと馴染みます。っていうか同時期に咲くもの同士はほぼ確実に引き立て合います。自然って素晴らしい! もしそれでも配色的に微妙そうなら(時々パッとよく目立つ強い色のもあるので)隣近所をちょっと調整してあげるとか、同品種の色違いを探してみるとかすればいい。固有1色しかない宿根草も勿論ありますが、大抵は2,3色あったりしますので。
逆に非常に色鮮やかで存在感ありありの花を咲かせる宿根草は、見方をかえると、どんなカラーコーディネートにも対応出来るカラーバリエーションを有してるってコトなので、花色を後回しに考えても大丈夫なんですよ。 「ここには芍薬の草株が欲しいな・・・隣は剣葉がいいからアヤメ?いや、ツユクサにしよう。そしたら花色の組み合わせはどうする?」てな順番。
だから葉っぱ。とにかく葉っぱが優先w
そんな庭主の志向が顕著なフロントガーデンの園路沿い⇩
⇧5月末頃。奥右端あたりから最前列《ミヤコワスレ》《ムラサキツユクサ スイートケイト》《ハイブリッド芍薬 ヒラリー》《ミヤコワスレ》《フタリシズカ》《ティアレア》《イカリソウ》そしてちょっと見えにくくなってるけど左下手前に《クリスマスローズ》と、ちょろっと咲きかけの《シラン》ここまですべて主力部隊。
その後方にはちょろっと球根モノが見えてますが、これらに関しては前頁4⃣の通り。
⇩6月中旬。同じエリアをちょっとずらして逆サイドから
咲きかけだった《シラン》が盛りになってます。で、右端から《ミヤコワスレ》《フタリシズカ》さっきは隠れてたけど《タッタソウ》《クリスマスローズ》《ヒューケラ》《イカリソウ》《ハナショウブ》《アスチルベ》《ホスタ》
ちなみに《タッタソウ》はしばしば自主避難する組。なので本来は縁取りに使わないんだけど、ここでは隣のクリスマスローズが春以降ワッサワサになるからとりあえず問題ナシ。
⇩壁に這わせたツルバラの足元。手前で見切れてるワッサワサがクリスマスローズ
⇧穂がファーみたいな《ホルデューム》はキレイだけど倒れやすいのでここでは《イカリソウ》にサポートを頼んでる。
ちらっと見えてる小苗の《スイセンノウ》は こぼれ種で空きスペースを勝手に埋めてくれてるのでいつも遊軍扱い。アテにはしてないけどいてくれると何かと助かる。
更に奥には《キョウカノコ》《クジャクソウ》それとこっちにもクリスマスローズがいるな・・・
・・・えー・・・・そもそも何を撮るつもりだったかとんと覚えてませんけど、折角ですからとりあえずいろいろ写ってるので⇩中央で何やら可哀そうなことになってるヤマアジサイを軸にして、左上から時計回りに《トリアシショウマ》《スイセンノウ》《イカリソウ》《クリスマスローズ》《アルケミラモリス》《ホスタ》・・・・・・・ついでに奥のほう《シュウカイドウ》もいますね・・・・見つけた方はお友だちになってください!(はい?)
⇩《フタマタイチゲ》《ツワブキ》《クジャクシダ》
フタマタイチゲはなぁ~・・・⇧見てもカワイイし、⇩見るとグラウンドカバーに最高!とかって思うじゃん?でもコヤツは夏に自主避難するタイプなのよ。。。だから庭の緑としてはアテに出来ない。そこが難しいトコロ。⇩の縁、よくみるとプリムラがエッジになってるの分かります? これがないとイチゲが消えた時、庭のラインも消えちゃいますので最低限の構えとして。
ほら、ここにもいる。。。多分、植え替え時の土と一緒にシレッと移住すんのよね。そしてご本人が気に入ればそのまま定住。
他は《ツボサンゴ》《ベニチガヤ》《ホスタ》《ツワブキ》《アスチルベチョコレート将軍》・・・・矮性の《キキョウ》だったかな
❷ボリュームのバランスを意識する
まぁ、これは一朝一夕にどうこう出来る話ではないので、頭の隅っこにでも置いといてもらえれば。
ただ、草花1株のサイズとかボリューム感(草丈×株幅)って本当に千差万別なので、❶を踏まえて一品種一株ずつ丹念にコーディネートして植えたとしても、即見栄えよくなるとは限らないという話。
例えば・・・・・買ってきたばかりの小苗を並べて植え付けたばかりの段階では、みんな一律におちびちゃんですから気になりませんが、おそらく翌春、もっと言えば本領を発揮しだす3年目以降は、品種によるボリューム感の違いは歴然としてくるでしょう。
極端な例を挙げるとすると、グラウンドカバーのつもりで寒河江(大型ホスタ)とアジュガを組み合わせても、少なくとも植え付けから数年間はバランス悪く見えてしまうと思う。寒河江が本来の大きさになり、アジュガの子株が増えてある程度の面積をカバーできるようになれば、きっと素敵な・・・・いやそこに更にシダ類を加えてもいいかな。或いは糸葉ススキみたいなグラス類とか・・・・と、こんな感じで組み合わせは時間と共に馴染んでいくかと思います。
あるいは一株のバラの足元にコモンセージとミヤコワスレを1苗ずつ植えたとする。すると来年以降のセージはブッシュローズのパートナーと言えるほどのボリュームある姿に生長するのに対し、ミヤコワスレは一回り大きくなった株になるだけ。おそらく空間で美しくコラボしているだろうバラとセージの足元に、所在なさげなミヤコワスレがチマッといる・・・・そんな感じになると思います。だったらどうしたらいいか? ミヤコワスレを3株以上にすればいい。地面にほどほどの間隔で三角形に植えてひと塊を大きく見せる。そうするとバラ、セージ、ミヤコワスレのボリュームがそこそこ揃ってバランスが取れた素敵な組み合わせに見せられるという。
「え~・・・3株買わなきゃダメ?どうせ買うなら違うの買いたい!」
そりゃそうだ私もそう(笑)。だから時間。数年待てば株分け出来る可能性が出てくるでしょ。1株は2株に、2株は4株に。
要するに、時間をかけるか、お金をかけるか。
庭に限らず、いいものを作ろうとする時にはそのどちらかが必要になると思います。両方あれば尚良しだけど。
・・・・まぁ、時間もお金もかけなくたって、センスひとつで勝負できるっ!というなら、それはそれ。ただ、少なくとも私はそうじゃないのでここまで時間がかかった次第。
⇧《コモンセージ》《西洋オダマキ》《ジャーマンアイリス》《秋明菊》《トリアシショウマ》《芍薬》
⇧《コモンセージ》《ハイブリッド芍薬》 ⇩《ミヤコワスレ》《アマドコロ》
なのでとりあえず、植栽植物を大中小程度にザックリ分けて捉えて、同じくらいのサイズ感になるだろうモノ同士で組み合わせていくのがおススメ。ちっちゃい方々にはちっちゃい世界があるし、大きな方々には大きな世界がある。
❸花期を揃えて花色を楽しむ
そしてようやく辿り着いた・・・(笑)。でもちょっと天邪鬼から話はじめます。
巷ではよく『バラと開花時期が揃う草花』がおススメになってますよね。でも私自身はむしろそれを避ける傾向にあります。前々頁冒頭で言ってた『緑7以上:花3以下』を基準にしているので、うちの庭ではバラ期の草花はかなりトゥーマッチなの。ぶっちゃけうるさい。しかも同時期に咲くということは、咲き乱れるタイミングまで被るからメンテする庭主としてはちょっとたまんないのよね・・・それより美しい緑でじっとしていてくれたほうがどんだけ有難いか。
逆にバラ期以外に咲いてくれるなら、はりきって主役扱いしてあげる。特に女王様がバカンス中の盛夏は思いっきりなビビットカラーでコントラストつけてガンガンに攻めたい(笑)。
⇧バラ期終焉の頃。一ヶ月以上にも及ぶお祭り騒ぎの後、いきなり何にもなくなると寂しさに耐えきれなくなりません? とはいえその頃にはお目々も脳内もすでに暖色飽和状態でとにかく涼やかな癒しが欲しいぃ~~~・・・ってなりません(笑)? でしたら《ハナショウブ》おススメ。⇧はパープルを基調にしてますが、当然、葉っぱの違いは最優先にて組み合わせています。
チームメイトは《アスチルベ》 《スキザクリウム カメレオン》《ペンステモンダークタワーズ》ダークタワーズはハスカーレッドに比べると生育がおとなしいかも。黒さの違いは思った程じゃないけど、こっちは花がピンクだから全体の雰囲気が甘めロマンチック系。
ってか、ハナショウブといえば、
うぅ~~~~ん・・・・こうしてみると確かに綺麗だとは思うんだけど、正直・・・・・飽きた。やっぱどんな花でも単植は飽きるんだよなぁ~。実際今までもユリとかアリウムとかで季節のリレーはさせてたんだけど、結局毎年同じ景色になっちゃうからさ・・・・とはいえハナショウブ自体は好きなのよ。なのでハナショウブメインは変わらないけど、2024秋、がっつり混植モードでデザイン変更!ってな訳で2025シーズン【ティストウの庭】渾身のリニューアルエリア☆彡 ご都合宜しければぜひ観に来て下さいねーーーーっ!
・・・・・・・って、いきなりCM失礼致しました。。。気が済んだので戻ります。⇧《アネモネバージニア》花期はそこそこ草丈でますがしっかり立てるので手前OK。っていうか手前推奨。アネモネバージニアの楚々とした、けれど凛として咲きあがる美しさは是非目の前で愛でたいので。
⇧《リスラム(西洋ミソハギ)》絶対倒れないマン。
対して《ムスクマロウ》⇧⇩はちと危ういトコロあり。なので⇧画像では分かり難いですがムスクマロウをわずかに退いて植栽し、リスラムの株でサポートかけてる状態にしてます。⇩ではアヤメにサポートを依頼。
⇩《アルストロメリア》これはホントに立てない。なので後方。
⇧配色としてみると、ピンクと黄色の組み合わせって自分じゃ絶対しないんだけど、ブロッチが黄色だからこれはこれでありかと。⇩もワリと好きな配色。
《イトバハルシャギク》 花期が長くバラ期後半からユリ期まで。そして切り戻せばまたフワフワッと。
一方根っこはかなり逞しくマット状にどんどん勢力を拡大していきます。なので本来はグランドカバー寄りのプランツなんだろうけど、持ち味の柔らかくて明るいフェザーな草姿はシーズン通してしっかりと保たれるので、うちでは縁取り的に植栽。毎秋削って維持してますけど。
⇧《エキナセア》は日当たり専任。すくっと立って倒れませんので、うちでは最前列で縁取り任務をこなしてます。草丈ゆえに後方においたこともあったけど、どうも上手くいかなかったので。
他に《キョウカノコ》《へメロカリス》《芍薬》《夏咲フロックス》《リグラリア》《アヤメ》などなどうちでは毎度お馴染みな面々。かなり強烈なホットカラーエリアになってますが、バラ様が夏休み中なので問題ナシ。
とはいえここまで振り切る勇気がなければ、例えばハルシャギクをキャンディーカラーな《コレオプシス》もしくは《キャットミント》に、そして他の方々も優し気な色のに変えるだけでまったく別の雰囲気になるんじゃないかと思います。
あるいはハルシャギクを《アルケミラモリス》に、へメロを青い《アガパンサス》に、フロックスを白い《キキョウ》に置き換えても決まりそう。その場合エキナセアは何色にする? おそらく何色でも嵌りますよ♪ ⇧⇩《アキレア》日当たり万歳! 品種によって自立出来るものと出来ないものがあるみたいなんで要注意。とはいえこれは実際に植えて育ててみなきゃ解らん。苗タグに「本種は立ちません」とは書かないだろうし、育てる環境に左右されてるのかもしれないし。
⇧⇩《シャスターデージー オールドコート》 花期はかなり丈が出ますが株自体は通常時で膝丈程度。
⇩では大型へメロと芍薬で交互に列植。いろいろ傷んでるけど庭主が日差しに灼かれてそれどころじゃなかったらしい
❹草花を遊ばせる
ともかく、総じて私が重用しているのは、密な葉をしっかり茂らせるタイプの宿根草だということ。そして雨にも負けず、季節にも負けずな方々。
ただ、実際にそういったタイプの宿根草だけに固執して植栽してしまうと、どうしても表情が固く面白みに欠けてしまう可能性もあるような気がします。
更にいえば『緑としてはアテになんないけどやっぱりお花がカワイイから♡』などという、まるでちゃぶ台返しな動機によって植えてしまう草花もちょいちょいある訳で(笑)。
なので一応補足として、そういう草花についてお話しておこうかと思います。
フワフワ系代表《ガウラ》
白蝶草の名前どおりヒラヒラふわふわ空間に舞い広がるような、花穂部分を含めた全身が株姿。花期が非常に長いのでおのずとそうなるってこともあるし、切り戻してもまたその姿に戻って再び咲き始めるので。
庭主の志向によって手堅くまとめすぎた庭景色の表情を柔らかく魅せる効果◎
とはいえフワフワ系の宿命として、どうしたって倒れ伏したがるのよ・・・なので植え場所に熟考が必要(あるいはプランツサポート使用)
御本人的にはおそらく、周囲に何もない環境で大きなドームを形成しながらのびやかに咲きそよぎたいのでしょうが、限らせたスペースでの混植ガーデンの場合それはなかなか難しい・・・
例えばバラの手前や隣に植えた場合、穂先がバラの葉枝にわずかでも触れると逆サイドに倒れる。ことによったら触れてなくとも隣に他の草木の葉茎があるだけで倒れる。雨風なら確実に倒れる。そして倒れ伏したまま、花穂だけを立ち上がらせて再びフワフワ咲きだす。
同じ扱いになるのが《キャットミント シックスヒルズジャイアント》
5月で既に⇧な状態。⇩は6月 まだまだいく。大変美しい・・・・但し梅雨に入り次第、倒伏します。御覚悟。まぁそしたら切り戻せばいいだけなんですけども。もちろん普通丈の《キャットミント》もこれに準じます。けど草丈が低いから雨で倒れ伏しても被害はさほど大きくない。ので、他の縁取り部隊の中にちょろっと混ぜる程度ならあまり気にしなくていい。単一列植はさすがに怖いな・・・
そういえばこういうフワフワ系って、一年草にも多いですね。
オルレアとかニゲラとかフラックスとか・・・・・ことによったらアグロステンマやらポピー、ヤグルマギクも同様。ワスレナグサでさえ咲き終わり頃はどこかキャットミントの株姿に似てる気がする。
うちにもこぼれ種で多少はいるけど、これらに一エリアの景観を全任することはしない。例えば夏咲フロックスと花菖蒲と芍薬のがっしりした緑の隙間にフワフワと添える程度。それくらいならたとえ雨が降っても花が終わって枯れても主力部隊がしっかりカバーしてくれるから。そうでなければ・・・・最低限、縁取り部隊の後方に。私の描いた境界線を乱すモノはナンビトたりとも許さん。
って、乱す気満々だけど(笑)。まぁこのくらいならご愛敬ってことでww
花期にはしゃぐ代表《ゲラニューム》黒花フウロとかビオコボとか、同じゲラニュームの仲間ではあっても株姿をしっかりと保ち庭の主戦力として扱えるものもあるんですが、そうでないコのほうが多い印象。
明確な株姿を持たずに生育し、花期にふわぁーーーーっと咲きあがったかと思えばふわぁーーーーっと崩れ落ちて、挙句のたうつ。カワイイけど・・・はしゃぎすぎ。
この性質がゆえに縁取りは絶対ムリだし、足元隠しも覚束ない(そもそも根っこが逞しくてあんまりバラの傍におきたくない) だからしいて言えばグラウンドカバー的位置に植えるしかないんだけど・・・・株姿が不安定過ぎて任務として期待できるかというとムリ。しかも日向好きって、一体どこならご満足?
アゲラタムそっくりの花を咲かせる《ユーパトリウム》も同タイプと認識してる。まぁユーパトリウムの場合はさほど日当たりを気にする必要はないし、花期が秋なので、さすがにお疲れ気味な主力部隊を後方から援護してくれるってところもあって悪くはないんですが、ゲラニュームはなぁ~・・・こちとらバラ様の御機嫌取りで手一杯な時に一緒になってはしゃぎまくった挙句カマッテちゃん発動されるとさぁ~。。。
そしてこのテの草花も一年草に結構ある気がします。ペチュニアとかパンジーとか。もちろんそれらは多花性の一年草らしく、株いっぱいの花をめいっぱいに咲かせることに価値があるのでしょうが、私からすると、テンションあげあげすぎて次第に株姿が乱れてくる感じがなんというか・・・・ともかく庭植えでの扱いは非常に難しくて、正直苦手としています。
・・・・まぁ、苦手とはいえ、こうして植えてはいますけど(苦笑)。だって・・・カワイイじゃん♪
ついでに《ベロニカ ブルーファウンテン》⇩ こちらははしゃぎすぎの逆で「花期なんだからもそっと気合い入れなよ」ってヤツ。
花期に倒れ伏す。どうやったって倒れ伏す。つかこれ、どうやって植えんのが正解なの??って未だ謎。グラウンドカバーと言えば確かに花期はそうだけど、花期以外はかなり小株になるし・・・・シーズンを通しての扱いが非常に難しい。いいお相手にお心当たりがあれば是非お知らせ下さい。大至急でお迎えさせて頂きます。
とまぁ、とりあえずこんな感じが【私流・草花のプランニング】の全容です。
以前【大きな庭をつくる】としてうちの庭のつくり方をUPしたんですけれども、流石に草花についてはかなり端折ってしまっていたので。いつかはうちの宿根草群に関してもレポートにまとめたいとは思いつつ、一度手ぇ出したら取り返しのつかないオオゴトになりそうでずっとスルーを決め込んでたんですが・・・・
年末になんとなく紅白観てたら思いがけなく出演してた神様が、歓びはパーーーーーッとバラまけ!と仰ってたんで「・・・うん。そうだよな」と(笑)。
なので私が現時点での庭から与えられてる悲喜こもごもは、すべて歓びとしてパーーーーーッとバラまかせて頂くことにした次第。いや、実際大変でしたけどね。ストレージにある過去の大量画像の中からお目当ての宿根草画像探し出すのがチョーチョー大変だったし、なにより私自身が庭から直に受け取ったやり方なので、それをどう順序立てて言葉にすればいいのか・・・・そもそも素人ガーデナーが語る自己流の植栽メソッドなんて、他人様のお役に立つもんかどうかも甚だ怪しいですしね。
それでも【ティストウの庭】からばらまかれたことの一粒でもが、いつかどなたかの庭で葉を茂らせ、美しい庭景色の一部となってくれたら何よりの祝福だろうとも思いまして。
ともかくここまで長々お付き合い下さいました同志の皆様へ。
次のシーズンは是非遊びに来てくださいね! ご質問等はお茶の時間になんぼでもww 心よりお待ちしています~~~~☆彡
「って、おい!」
う、うん・・・・・・もちろん解ってる。。。ってゆーか庭の宿根草を語る時に一切触れないなんてワザと以外にありえないじゃない・・・・でもそれらは私にとって完全に別枠なのよ。主戦力ではなく、自由奔放な遊撃部隊。目を離せばすぐに居城から躍り出ていって、庭主さえ予期してなかったトリッキーなシーンを縦横無尽に描き出す。。。でもそれ語りだしたら終わらなくなっちゃうから・・・・そ、それにほら、私これからミシンかけたり刺繍したり確定申告したりしなくちゃいけないから・・・・(逃っ)
ま・・・・・いずれ機会がありましたら。