ユリ、ユリ、ユリ。

庭に入る前からユリの香りが・・・・いよいよ本気の夏本番ですね。
まずは夏の日差しと真向勝負するようなホットカラーエリアからご紹介~。↑はオリエンタルハイブリッド【コンカドール】ゴールデンカサブランカの通称でも流通してる品種です。

DSCF3503ユリはオリエンタル系【ショッキング】 ドギツイ色合いなので、柔らかなニュアンスカラーを好むバラ好きの女性にはかなり敬遠されそうですが、どっこい真夏の強烈な日差しのもとではこのくらい派手なほうがビシッと映えるのも事実なのです。手前の赤葉は【メギ “ローズグロウ”】
左端の朱色は【クロコスミア “ルシファー”】 ↓は↑の反対側からの眺め。

DSCF3564背景は【コンカドール】 つい先日まで花菖蒲エリアだったトコロに林立してます。花菖蒲の剣葉がユリの足元隠しに丁度いいのと、花期のタイミングが本っ当に絶妙なので。毎年、花菖蒲の残花を摘み取るのは、最初のコンカドールが咲いたその日の朝です。
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コンカドールと大型のへメロカリスも相性がいいです。花色や花容だけでなく、その草姿がうまい具合に補い合うんですよね。

DSCF3616-1024x768分球で増えた分を、今年はお試しにアナベルの列植エリアにも混ぜてみた。
・・・ん・・・悪くないかも。DSCF3617
へメロ2種と、これもお試しで植えてみたオリエンタルハイブリッド【コルコバード】
・・・ん~・・・・これはどうだろ・・・・悪くはないけど、前からうちにいるオーレリアンハイブリッドと似たり寄ったりじゃないか・・・?DSCF3598
レモンイエロー八重咲きの【ホリホック】 いつもの夏なら2m越えのホリホックが何種類も立ち上がって、ユリの相手役として見事な存在感を発揮するのですが、今年はちょうど世代交代にスポッと嵌まってしまっていてどの株もチマッとしてましたね・・・来年に乞うご期待!です。
右端の黄色は【西洋ノコギリソウ】

 

 

DSCF3495LO系【ニンフ】始まりました!

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DSCF3553強健で特に美しい品種です。オフホワイトに紅筋が鮮やかですが、派手というより、キリッと引き締まった印象。でも何処か艶っぽい色気もあって、これが咲くとエリアが一気に華やぎます。

DSCF3635オリエンタル系【アスカ】 オリエンタル系の中では比較的小ぶりな花径ですが、ボリュームがあって、しかもしっかりとしたローズピンクに発色します。そして何より草姿が整ってるので、植栽エリア内のど真ん中でスポットライトを浴びせたくなる品種です。

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DSCF3634シャワシャワ写ってる細い草葉は糸葉ススキ。株自体も普通のススキよりは随分小型・・・とはいえススキはススキですけどね・・・(笑)。

DSCF3629カノコユリ系【レディーアリス】 花径6~7cmくらいの小輪ですが、草丈は2mを優に越えることがあります。カノコユリ系は自力ではなかなか分球してくれないのでホッタラカシにしてるとおのずとそうなっちゃうんですよね~。でもこの品種の場合、身丈程度で咲いてくれたほうが全体のバランスいいと思うんだけどな(……そりゃそんなん、こっちの都合なんでしょうけど……)しかも枝ぶり(?)がフリーダムすぎてカメラにどう収めてあげればいいもんだか。美少女っぽい顔立ちこそしてますが、スペックはかなりの野生児です(笑)。DSCF3621
咲きかけのレディーアリス。間違いなく美少女。手前の赤銅色の葉っぱは【ナツハゼ】

DSCF3533-e1468908112477確かにズームアップでよく見ると、野趣が色濃く感じられます。左端は【斑入り葉ムクゲ】

 

DSCF3529LO系【レベリエ】と【ホワイト トライアンファーター】
・・・組み合わせとしてはいいけど、今年はちょっとザクザクし過ぎたな・・・レベリエが思った以上に分球してて株間が狭くなっちゃったのと、ホワイトトライアンファーターの草丈がイマイチ出なかったのが原因。・・・・まあ、毎年何かしらありますねえ(笑)。DSCF3558・・・それはそうとして。
前出した【レディーアリス】が典型的な例ですが、ユリって基本的にラベル表示の顔写真じゃその品種の特徴がさっぱり解らなくありません? 例えば↑のホワイトトライアンファーターなんか、画像でみる限り、ごく一般的な鉄砲ユリと何処が違うの?って感じですよね。
なので庭植えを検討中の方の為に、当庭にて感じたモロモロを・・・何かの御参考になれば。

ええっと、ですね。ホワイトトライアンファーターは、いわゆる白ユリの清楚なイメージはそのままですが、草丈・花の大きさ共に鉄砲ユリより大型で、性質は強健です。元気に育てば草丈180cm位はいくはず。ですからガーデン内においての見映えは断然こっちです。逆に山野草やハーブを中心にした繊細でこじんまりした空間なら、控えめな鉄砲ユリのほうが似合うかも。トライアンファーターの花期は一般的な鉄砲ユリより一週間ほど遅く(ただし見た目同じく見える白い鉄砲ユリの中でも早遅生あるみたいなので一概には言えませんけど)オリエンタル系のユリが咲き始める前にピークを迎えます。ちなみに中国原産の白ユリ・リーガルリリーの花期は鉄砲ユリと大体同じ。ですが草丈はそれより高性で自立が難しいです(あくまで当庭において。検索すると群生して林立してる画像をちょいちょい見かけますけど一体何が問題なんだろう???) 一方、トライアンファーターは日陰だろうが花数がどうだろうが絶対ビシッ!と自立してくれます。どんなに背が高くなったって支柱なんか全然まったく必要ありません。難点といえば・・・余りに御立派に生育するので、家庭用の切花としてカットするのはちょい憚られることかな? 茎の太さも半端ないので相当大きな花瓶を用意しないと・・・(笑)。ああでも、植え替えの時どうしても零れる鱗片を切り花用に育てれば、可憐なサイズで咲かせられるかも。

DSCF3625これも球根購入時にはなかなか違いの解かりにくい品種、OTハイブリッド【パープル プリンス】
画像でみるだけなら鉄砲ユリの【ミヤビ】とか、トランペットリリーの【ピンクパーフェクション(濃色のほう)】にも似てますが、性質や印象はそれぞれに違います。ミヤビはパープルプリンスに比べて全体的に小柄で、草丈は70cmくらい。自立して花は斜め上向きに咲きますが、和もの特有の控えめな風情です。なので草丈40cm以下の草花の間にポツポツとさり気なく混ぜるか、株間をケッコー詰めて数球以上まとめ植えして見栄えを作るか・・・まあ、そんな感じ。
一方ピンクパーフェクションは球の大きさによっては草丈2m以上になります。しかも横~下向きの大きめの花が頭頂部のみに集中するので、草姿はかなり不安定。よって支柱が必要になるでしょう。いっそ球の大小を取り混ぜて3球くらい纏めて植えちゃえば、支柱一本立てるだけで上中下段に花かんむりを咲かせられるかもね・・・(笑)。
で、このパープルプリンスはしっかり自立するタイプで、草丈120cm~身丈くらいかな。またミヤビやピンクパーフェクションより花びらをパッチリ開かせますので、一本でもそれなりに見栄えがします。またご覧のように横向き咲きですから、複数株を植えつける時の球同士の間隔は最狭でも50cm内外が妥当かな。。。豪華に見せたくても、それ以上くっつけてまとめ植えしちゃうと横向きに咲いたお花同士の顔が真正面にぶつかる恰好になって、却ってパフォーマンスが損なわれますので。あ、そうそう、これはユリ全般に言えることですが、球根の植え穴の深さはその品種が生育するだろう草丈の『20%』 これはユリの生育におけるいろんな事情を考慮した上での当方の解答ですが・・・とりあえずにひとつだけ説明するなら、 電柱だって高さの2割埋まってるから倒れない、って理屈ですww

ちなみに↑のパープルプリンスの背景でモリモリ咲いてるのは【アボガド】↓にズームアップDSCF3510

DSCF3537この【アボガド】にしろ前出の【ニンフ】にしろ、斜め上向きで咲く品種はかなりな大型種であったとしても、こんな風にある程度のまとめ植えをして花束のような景色をつくることが可能です。勿論、単体でも充分な主役花ですけれども。

DSCF3513一方、横向き咲きの代表となる前出の【コンカドール】や、オリエンタル系【カサブランカ】はこんな風に株間をゆったりあけて・・・・って、これ、カサブランカじゃないですけどね(笑)。
そっくりですがカサブランカが咲くのは多分あと10日くらい先。この品種は何年も前に地元の朝市でポット苗で買ってきちゃったものなので園芸種名が不明なのです。そのうえ画像検索しようにもカサブランカとこうそっくりじゃ、どうにも・・・ね(笑)。ただ、花粉の出が少ないので、花びらが汚れにくいって特長はあります。DSCF3511それとカサブランカより強健種かも。分球でいつの間にか増えてるし。

DSCF3515・・・お。背景に【レディーアリス】が・・・解ります?

 

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これもカサブランカそっくりの・・・・でもこれはいろいろギュウッギュウッ!に、縮めちゃった感じww 草丈は70cmくらい。但し丈に対してかなり大きめの花が兎に角ビッシリと・・・いつどこで何のつもりに購入したんだか、まったく覚えのない品種。ですが、とりあえず分球してザックザック増えてることは確か(笑)。

DSCF3522-e1468834558970コンパクトなのにやたら豪華で、そのアンバランスさが何とも…(笑)。遅咲きの透かしユリみたいなつもりでカジュアルにコーディネートしてます。左手前は【エキナセア】と【シダルセア】

 

・・・と、まあ、こんな感じに【ティストウの庭】は只今、ユリ期の真っ只中にあります。更にいえば花ユリのなかでも特に大輪でゴージャスなオリエンタル系の開花はこれから♪ 連日のムシムシした暑さにうんざり憂鬱になってるより、いっそ夏の庭を楽しんでみませんか?

【ティストウの庭】
お問合せ&ティールームご予約
TEL 090-9634-1759
ガーデン散策とアイス(スイーツ)セット ¥800‐

DSCF3603【アガパンサス】と【トライアンファーター】DSCF3612 背景は【シャスターデージー】と、白花の【ベルガモット】DSCF3639 【ソバナ】と・・・その他もろもろ(笑)

DSCF3554 DSCF3549【キキョウ】と【アジサイ】 (左端:山アジサイ 右端:西洋アジサイ)

DSCF3600こっそり咲いてた【ホワイト トライアンファーター】 手前のピンクは【ベルガモット】

天野 ちと
あとりえティストウ管理人