闘う庭。あるいは庭の底力について

さてさて。
まさか今年も尚こんな厳しい状況から抜け出せずにいることになろうとは思いがけませんでしたね。。。でもとりあえずは感染防止を徹底した上で、オープンガーデンするつもりではおります。

ただし、そういう訳なんで今年も予約制もしくは人数制限アリでの公開になりそうです。
また、ティールームの営業は現時点では未定、ということで。
まぁ、当座当面の臨機応変で対応していくしかなさそうなので、件なにとぞ御理解を。
牡丹が咲くころ迄にはもう少しハッキリとしたお知らせが出来るといいんですけど。

とりあえず、お問合せは TEL 090-9634-1759 お気軽にどうぞ。

 

で、今現在の庭の開花状況は大体こんな感じ。まずは花木から~
自慢の枝垂れ実海棠。


クラブアップル。リンゴ類は大好きなので庭中に点在しておりまする♪


⇧は赤花のバレリーナリンゴ。⇩は利休梅。
⇩はツツジ類。


そんで⇧⇩はジューンベリー
ほいで下界はというと


ちなみに⇧のような水仙や⇩のスノーフレークとかムスカリなんかは、当庭においては殆ど自生状態。至るところでザックザック咲いてます。

その他、クリスマスローズなんかもどっさりもりもりww

 

・・・・・って、それはそれとして。
実は、今春のティストウの庭は大変なことになっておりまして。
まずは⇩を御覧あれ。

・・・・・・・・・・・なんだか解ります?
実はこれ、すべて凍害で枯死した西洋アジサイの枝。
ここ数年は暖冬だったおかげで随分大きく育ってたんですが、ひっさしぶりにやらかしました。
御周知のとおり西洋アジサイは旧枝咲(越冬した枝に花芽が付いてる)なんで、今頃こんな剪定をしてしまうと当然のことながら・・・・・っつってもシャーナイッ!枯れてんだもんっ!!

なので例えば、昨シーズンこんな雄姿⇩を魅せてくれてたコが、


それが⇩の惨状。

ちなみに、これとかそれとかあれとか

とにかく
どれもこれもみぃ~~~~~~~~~んな、DSCF3233
この状態。

もうね、なんて言ったらいいのか・・・(乾笑)。

まぁ、今までにもブログ内で何度か触れてきましたが。
西洋アジサイの耐寒性って実はさほど強くないんですよね。多分マイナス15度くらいだったんじゃないかと。なので当庭では時々ヤラかすんですよ。だから勿論ショックなことはショックなんですけれど、どこか・・・・腹の底らへんには、常に覚悟みたいなものもあったりなんかしたりしてて。
一方、日本アジサイ系は強いです。確かマイナス30度までなら大丈夫なはず。だから西洋アジサイがこれほど壊滅的なダメージを受けてる年であっても、まったくノンプロブレムで余裕綽々。(あ、でも常緑系はまた別ね)

『だったら西洋アジサイをやめて、すべて日本アジサイにしたら?』
・・・・いやぁ~、でもでもそんな単純な話でもないんですよ、これが。
西洋アジサイと日本アジサイとではガーデンデザインにおける役割がまったく違いましてね。
まぁ、それ語り出しちゃうと非っ常ぉ~~~~に長くなりますので今回は割愛しますが、とりあえず西洋アジサイが上の状態になって今季の花はほぼ絶望だとしても、そのうち株元からもっすごい勢いで伸びだすであろう新枝が『瑞々しくてボリューム感のある大型シュラブ』となり、役割のひとつをこなしてくれるはずなので・・・・・・花が観られないのは残念至極ですが、ドンマイドンマイということで。

ちなみにですね。
今シーズンの凍害は西洋アジサイのみならず、今まで耐寒性に不安を感じたことのないような雑木類にまで及んでおりまして、アオダモとかシラキとか黒文字とかユスラ梅とか、全枯とまではいかなくとも結構ヤラかした模様です。庭主らにしてみればそっちのほうがビックリでしたよ。
⇧は、駐車場と入口通路を隔てていた生垣の青木。特に風当りの強いほうから半分まで壊滅。どんだけ極寒だったんだ今年の冬・・・・・っつか多分昨年末にいきなり襲ったあの大寒波が元凶だったんじゃないかな・・・・しかもその後はパッタリ雪も降んなくなって完全にフリーズドライ状態になっちゃったもんな。。。
(ちなみに⇧はこの後掘っ繰り返して、ついでに「今がチャンス!」とばかりにリニューアルさせました! 正直以前よりずっと素敵になったと思いますww)

ともかく本来耐寒性のあるはずの樹木類がそれほどヤラかしているということは、バラなんていわずもがなで。
最も顕著な実例をあげますと、昨シーズン⇩の感じだったモッコウバラが、
木香薔薇 もっこうばら モッコウバラ


今現在。
・・・・ええ。地上部、全枯れしましたとも。

とはいえ、まぁ・・・・あれだ。モッコウバラに関しては西洋アジサイ同様どこか信用しきってない御方だったので、個人的には苦笑いに若干頬が引き攣る程度のショックで済んでおりますが。詳細は個別ページにてどうぞ。
もちろん他のバラたちも同様。耐寒性に不安のあった方々は

このありさま。
⇧⇩は別に若苗なんかじゃなくて、どちらもちゃんと成木に育ってたはずのFL。それでもこうして芽吹いてきてるコはまだ良いほうで、残念ながら全枯れした方々も多々いらっしゃいます。特にHT系とか・・・・実感でいうとフランスと国内作出のバラはかなり。

『えぇ~!? じゃあ今年のティストウの庭はダメじゃん!』

・・・・・(*^-^*)
まぁ確かに今年は『ティストウの庭史上最高!』なコンディションとはならないでしょうが、とはいえこんな時こそ発動される底力的なものってあると思うんですよね。
別の言い方をすれば、庭って多層レイアーで描かれた景色だと思ってるので。
西洋アジサイや一部のブッシュローズが欠場したくらい何とでもリカバリー出来る。幸いなことにうちの主戦力である大型のシュラブローズ、つまりイングリッシュローズやコルデスのバラは殆どすべてこの厳冬を余裕綽々で乗り越えましたし、

『・・・えぇ~いっ! こうなったら今年はクレマじゃ!』

ってな感じで、例年ならばご本人任せであっちこっち好き勝手にのたうってたクレマチス遊撃部隊に真価を発揮して頂くこととなりましたww
なので只今、前述したアジサイの枯れ枝等を利用してクレマのつる群を日の当たる方向へ徹底的に誘引中・・・・(笑)。
いやぁ~、それでびっくりしましたよ。確かにうちの庭にも何気にそこそこの数のクレマはいらっしゃるとは思ってたんですが、所在確認&捜索してみたら結局100株近くいたんじゃないかな・・・・・なので今シーズンのティストウの庭はバラとクレマチスのコラボガーデンって感じになると思われます。

そしてもうひとつの見所は・・・・・

おしゃれガーデナーが絶対好きなDIY!

なんてどうでしょう(笑)?
そりゃ中でハンドメイド雑貨のショップしてるくらいなんですから、その気になればなんだってww 例年のガーデンシーズンはバラをはじめとする植栽植物そのものの美しさに頼り切りになってたんで、こんな年だからこそ庭主も頑張ってみようかと(笑)。
庭をよりチャーミングの魅せるあれやこれ。今シーズンは沢山お目にかけようと思っております♪

天野 ちと
あとりえティストウ管理人