フラウカールドルシュキ Frau Karl Druschki
作出:1901年/ドイツ
樹形:つるに準じる
花期:中咲・返り咲き
花径:大輪
交配:Merveille de Lyon × Madame Caroline Testout
備考:和名『不二』
純白の堂々たる銘花。古い品種ですが、ツルバラのみならず木立性バラの中でも、これを超える白バラはちょっと無いんじゃないかなと半ばホンキで思ってます。(扱いとしてはつるですが、分類的にはハイブリッドパーペチュアル) 勿論それぞれに個性がありますから他と比べてどうこうではありませんが、それでもこのバラが特Aであることは永く絶対に揺るぎません。スパニッシュビューティーの母親なだけあって、枝振りや性質はナニゲに似てますね。成株になるとベーサルシュートは殆ど出ませんので足元は無骨な幹が剥き出しになります。が、それは決して短所ではなくて、寧ろそれこそがこのバラの気品。ヨーロッパの古い御城の塀や民家の壁に凜として寄り添う、そんなイメージ。
蕾に紅が差してあるのに花は純白。ふっくらとした高芯の半剣弁で、これぞ王道のクラシカル!って感じ。 葉は楚々とした艶無し。香りも〇
風格と透明感を併せ持った大輪。絶世の麗人。 ・・・ってバラだけど(笑)。
うちではアトリエ建物の西北の壁に咲かせているので若干遅咲きになってますが、基本的には中咲だと思います。もちろん欠点もあります。それは・・・・とにかく雨に弱い! 紅を差した蕾の頃に雨に当たると、外弁が茶色く汚れて薄皮みたいにピタッと貼り付いちゃうから、ほぼ確実に咲き切れない。これは本当に勿体なくて・・・・なのでうちではせめてもに軒下格納。といっても雨よけには全然足りないんですが、気持ちですよ気持ち(苦笑)。
もちろんブッシュ扱いで路地植えしても、お天気とさえ折り合いを付けられるなら問題なく咲きます。が、そういう訳で雨の当たらない壁際がベストなんじゃないかな、と。
⇧手前のピンクはパレード。 ⇩赤小輪はキング。
⇧軒下株 ⇩露地株
それからスパニッシュビューティーや他のHP同様、うどんこ病には多少の注意が必要かも。あ、でもドコゾの粉叩き姫みたいな感じではないですよ? 基本的にはすこやかな品種。いくつかの欠点すら単なる些細な事実でしかないと感じてしまう。要するに、花そのものだけでなく樹の佇まいや存在感すべてひっくるめて、唯一無双の白バラってことです。
おっと、珍しく若干ピンクが乗ってますね・・・・これはおそらく開花時の気温によるもの。